東京書籍と教育のための科学研究所は2023年5月9日、同研究所が運営するリーディングスキルテスト(以下、RST)と、東京書籍が提供する教育プラットフォームサービスの連携をめざし、協議を開始したことを公表した。
RSTは、文章に書かれている意味を正確にとらえる力(基礎的な読解力)を測定・診断するツール。特に小・中学校においては、RSTを毎年受検し、経年変化を見ることで、指導方法を検証したり、読解力と他の能力との相関等を科学的に分析したりすることができるとして、2022年度は約8万5千人が受検したという。
今回連携を検討しているのは、教育のための科学研究所が運営するRSTと、東京書籍が提供する教育プラットフォーム「マイアセス」。マイアセスは、東京書籍等の提供するCBT(コンピュータを使った試験方式)をプラットフォーム上で実施し、CBTおよびPBT(紙を使った従来の試験方式)による調査結果をWebカルテで表示。データに基づいたレコメンド機能により、児童生徒の得意なことや苦手なことに沿った教材を提案する等ができるという。
連携が実現することにより、学校や教育委員会等がRSTの受検を申込む際の手続きや、受検する児童生徒のID入力作業が軽減され、また、RSTの受検結果を他の学力調査等と容易に比較できるようになるという。指導方法の検証や、読解力と他の能力との相関等の分析も可能となり、教育データの利活用を通じた個別最適な学びの推進と、日本の教育の質的向上に貢献できると考えられるとしている。
なお、サービスは2024年度の開始をめざして協議を進め、適切な時期に改めて情報を提供予定。