学校にいる時間の大半を占める「授業」
新年度が始まり半月が経ちました。少しずつ新しい集団にも慣れてきている時期なのだと思います。慣れてくることによって、子供や親の本音のようなものが見えるようにもなります。
学校ではさまざまな教育活動が行われます。その中でももっとも多くの時間を使っているものが「授業」です。一般的な小学生は次のような感じです。朝8時に登校し、午後の3時に下校する子供は7時間、学校にいることになります。そのうち、授業時間は45分を6回受けたとすると270分(4時間30分)となります。学校にいる時間の約2/3を占めます。
苦情は、改善の良いチャンス
多くの時間を用い、内容も重要である「授業」です。その授業について「つまらない」「塾の方が面白い」等の意見が学校に届くことがあります。こういった意見が届いた時、学校は改善の良いチャンスとなります。可能であれば、さらに詳しく状況を聞くことをしたいです。どういったことについてなのか、1回だけのことなのか、日常的なことなのか等を聞くことで改善する際にとても役に立ちます。
学校のさまざまな取組み(特に教員の校務分掌等)が、授業の準備に十分な時間が取れないほど忙しいのであれば、改善していくことが望ましいでしょう。新型コロナウイルスによって学校のあり方に変化がありました。GIGAスクール構想により学習スタイル等にも大きな変化が生じています。こういったタイミングで、一度学校のあり方(教職員の仕事の取組み方)を見つめ直し、望ましい形へと変えていくチャンスなのではと思います。
実際に変えていく場合、「学校レベル」「学年レベル」のことであれば、自分たちの判断だけで変えていくことができます。学校(学校長)には、多くの権限(決定権)があります。昭和から長く続く「横並び」主義のようなものを辞めさえすれば、学校はもっと良くなっていくはずです。
また、「学年レベル」のことであれば、学年内の話し合いだけで済むものもたくさんあります。授業におけるタブレット/PCの使い方、宿題のやり方等は学年で決められるものもあります。そういった部分で「これまでやっていた」から取り組むのではなく、「本当に学びに必要」だから取り組むということに変えていきたいです。
私は現在、大学で教員養成に携わっています。学校現場との関係も近く、たくさんの学校を訪れます。校長の考え一つで学校は随分と変わる印象を受けています。コロナ禍において、子供たちも教職員も生き生きと活動している学校もあります。コロナを良いチャンスと捉え、より良い方向へどんどんと変えていっている学校もあります。「ピンチはチャンスでもある」という言葉があります。コロナ禍の学校はそういった表現がよく当てはまる状況だと思います。
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